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月例研究会 2006年度の記録 桜美林大学新宿キャンパス 東京都渋谷区代々木2-9-2 久保ビル4F |
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日時:2006年11月1日(水曜)13:10〜16:10 テーマ:日本語教育の新たな展開 −社会的・政策的観点から− 発表者:1.宮崎里司 (早稲田大学大学院日本語教育研究科) 「夜間中学で学ぶ外国人学習者の社会参加」 2.永井智香子(長崎大学留学生センター) 「地域に密着した日本語支援の広がりと深まり」 3.嶋津拓 (長崎大学留学生センター) 「海外に対する日本語教育支援学(仮称)の確立に向けて」 4.仲矢信介 (長崎外国語大学外国語学部) (兼司会) 「長崎市における言語サービスと日本語支援−読み書き能力支援を中心に−」 場所:長崎外国語大学外国語学部 M203教室 |
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2006年10月28日(土) 15:00〜17:00 |
発表者 | 新宿日本語学校校長 江副 隆秀 |
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タイトル | これからの日本語教育 | ||
日本語教育を始めて31年になる。当時は、一般の日本語学校も少なく、学校や教育がどちらに向かうのかも不明で、教授法も、お手本になるものは少なかった。ただ、日本語学校も日本語教育も、外国人学習者が評価するもので、日本人に評価できるものではないと思い続けていた。しかし、最近は、日本語教育は日本人に対しても貢献できるものでなければいけなかったのではないかと思い始めている。更に、1990年初頭に始まったCEFRの流れ等を見ると、日本の言語教育の在り方が問われているように感じざるを得ない。勉強会では、「日本語スタンダード」への提案も含め、現場で経験して来た日本語教育について、述べてみたい。 | |||
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2006年9月16日(土) 15:00〜17:00 |
発表者 | 聖徳大学教授(東京大学名誉教授)吉島 茂 | |
タイトル | Common European Framework of Reference of Languages: Learning, teaching, assessment (CEF)に表れたCouncil of Europe の言語教育政策 | ||
2001年に出版されたCEFは Council of Europe参加国46ヵ国の大臣会議の1982年のRecommendation R(82)18に基づいて、参加国内の外国語教育の基本的スタンスを枠付けたものである。その背景としてはヨーロッパ、特にEUに見られる国境の事実上の廃止、人口・物資の移動の激化により、参加国間の教育の、就中外国語教育の平準化が求められるようになったことが指摘できる。 |
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2006年5月27日(土) 15:00〜17:00 |
発表者 | 上野 景文(国際研修協力機構 JITCO理事 前駐グアテマラ大使) |
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タイトル | 開発と文化 | ||
1.国連開発計画(UNDP)は毎年特定テーマを選定の上、「人間開発報告」を公刊しているが、一昨年の報告が「開発と文化的自由」をテーマとして取り上げ、これからの開発戦略は(途上国の)文化的多様性を尊重する形で策定されるべきと唱え、注目された。 2.グァテマラに勤務して、国民が先住系と非先住系に分断され、遠心力ばかりが目立つ様を見て、先ずは国として先住民文化(特に言語)を認知することにより、先住民と非先住系とが文化的に対等であることを示さない限り、国民全体が一丸となって開発に取り組むことはあり得ないと考えていたこともあり、上記の報告に共感を覚えた。 3.5月の研究会では、「開発と文化」の問題につき、私の体験を踏まえ、お話しする。 |
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2006年4月22日(土) 15:00〜17:00 |
発表者 | 細川英雄(早稲田大学教授) | |
タイトル | 言語教育観と言語教育政策
―日本語教育における歴史と教育― |
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【概要】 戦後の日本語教育では、60年代から現在に至るまで、大きく分けて三つの言語教育観の流れがある。この言語教育観はそれぞれどのように言語教育政策とかかわっているのだろうか。そして、今、日本語教育における言語教育政策とはなんだろうか。
教育観はあくまでも個人の中にあるものであるが、教育政策は社会としての制度の問題である。言語教育をめぐるこの二つが、どのように結びつき、それが互いにどのように関わるのか。また、もし教育観に対して個人が無自覚であった場合、政策はどのような形として現れるのか。 このような問題について、日本語教育の教室・制度・政治の立場から検討してみる。 |
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2006年3月25日(土) 15:00〜17:00 |
発表者 | 中野 佳代子 (財)国際文化フォーラム | |
タイトル | 日中韓の小中高校における相互言語教育の可能性を考える | ||
【概要】 国際文化フォーラムでは、初等中等教育における外国語教育(主に北米、東アジア、大洋州地域の小中高校における日本語教育および日本国内の高校における中国語教育・韓国朝鮮語教育)を促進する事業を行っています。各教育現場の状況や財団事業の最近の動向を踏まえて、本発表では、特に日中韓における中等教育の教育課程のなかに、互いの言語教育を位置づける重要性およびその可能性について言及し議論ができたらと思っています。 | |||
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2006年2月25日(土) 15:00〜17:00 |
発表者 | 渡邊 寛治(文京学院大学教授) | |
タイトル | 小中連携の英語教育のあり方 | ||
【解説】 私は、今から、約16年前に新潟県の上越教育大学から、当時の文部省国立教育研究所(外国語教育研究室)に文部教官(研究職)として入所。15年間の研究所での主な公務は、日本や海外の中高等学校の外国語教育の実態調査研究や日本の小中高の教員や地域の教育委員会指導主事の研修でした。しかしながら、入所後、まもなく(平成4年度より)公立小学校での英語活動(実験校)が開始・・・以来、国や各教育委員会からの依頼で、14年間、300校以上の小学校や地域の教育支援をして参りました。例会では、これまで教育現場で得たさまざまな知見をお話しさせていただきます。
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2006年1月28日(土) 15:00〜17:00 |
発表者 | 松原 好次(湘南国際女子短期大学) | |
タイトル | ハワイ語再活性化運動の現況報告 | ||
【概要】 プーナナ・レオ(ハワイ語を保育言語とする保育園)及びカイアプニ・ハワイイ(ハワイ語を教育言語とする小・中・高校)におけるハワイ語イマージョン保育・教育を受けた高校卒業者に対するインタビュー(2005年9月実施)から判明したことを報告。少数言語としてのハワイ語を再活性化するためには、どのような言語政策が採られなくてはいけないかについて考えてみたい。同時に、少数言語の再活性化運動に研究者としてどのように関わるべきかについても考えてみたい。 |
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